ミネイワールド

ライターミネイの頭の中を投影してるブログ

ライターの嶺井が綴る
嶺井が気になるあれこれブログ

テーマ:初夜

「ねぇ、外を見たいわ」
そう言うと男は窘めるように私に言った。ここには開けられる窓は無いよ、と。

暖房が効いた部屋。大きなベッド。ソファやテレビ、広いお風呂、そして男。ここには私の欲しいものが揃っている。国道沿いの大きなラブホテル。女子会以外で入るのは初めてだ。
ようやく御用納が終わった12月28日。クリスマスが遠い昔であるような錯覚に陥ってしまう、年末特有の慌ただしさ。そんな中で彼は私との時間を作ってくれた。
遠い昔、そう、クリスマスだった。彼が私に告白した。その時はただただ嬉しかったのに、今はなんだか息苦しい。少しだけ外の空気を吸いたかった、それだけなの。

ジャケットを脱いでハンガーに掛ける仕草を眺めた。女はこれが好きなんだろと言わんばかりに、ネクタイを緩めている。好きだと思っていたけれど、その仕草はなんだか少し違って見えた。
ほんの少し高いだけのディナーでさえ、私は不慣れだった。そういう所に気を回してくれない男だということは、知り合った当初から感じていた。
そんな男でも、行為を目の前にすると少しは違うのだろう。今は私の気を紛らわそうと話しかけてくれている。冷蔵庫にこんなのが入ってるだとか、クローゼットが大きいだとか、そんなどうでもいいことを延々と。こういう時って男の方がリードしてくれるものじゃないのかしら。

「ねぇ、シャワーって、どっちから行く?」
そう問いかけると、先に入っていいよと言われた。どれが正解か私には分からないけれど、それってつまり私は準備してベッドで待ってなきゃいけないのよね。

「分かった、じゃあ少し待ってて」
と告げて、お風呂場へ向かった。
手持ちの下着の中で一番可愛いものを選んだけれど、上がる時は着けるべきなのか、脱いでおくべきなのか、それすら分からない。どうしたらいいのかしら。脱がせるのが好きな男もいるって聞いたことがあるし、恥ずかしいし、服は着て出よう。
剃り残しがないか確認して、軽くシャワーを浴びて、ついでに歯も磨いた。多分、これで大丈夫。

「髪の毛も洗ったんだね。それじゃ僕も行ってくる」
ベッドから立ち上がり、彼はそう言った。私はまだベッドに触れてすらいない。彼が座っていた所だけシーツが乱れている。他はピシッとしているのに。彼の痕跡がなんだか生々しい。それに髪の毛って洗わないものなのかしら。

髪の毛を乾かしながらソファに座ってテレビの電源を入れた。なんだかよく分からないメニューが出てきた。これは何?ただテレビを見て気を紛らわそうとしただけなのに。外を見る自由も、テレビを見る自由も、ここには無いのかしら。ここにいる相手と向かい合うことを強制されている気がして、さらに息苦しくなった。
仕方なくスマートフォンSNSを見た。普段はあまり見ないけど、他にすることが無い。世間は年末の話ばかり。特番がどうだとか、仕事が終わったとか、まだ終わらないとか、そんなことばかり。SNSは川の流れみたいね。入ったら流されるしかない。入らなければ自由なのに。

彼がお風呂場から出る音がした。体を拭いている。今から服を着るはずだから、もう少しだけ時間はありそうよね。もうちょっとだけ待ってほしい。
そう思ってたのに、彼はバスローブを着たまま出てきた。早い。
彼がこちらに近づいてくる。隣に座ると思ったら脚に手をかけてきた。持ち上げられた。何も考えられないままベッドに運ばれた。ねぇ、もう少しムードとか考えられないの?お姫様抱っこは確かに嬉しいけど、今じゃないでしょう。と考え始めた時には押し倒されていた。そのままキスをされた。反射的に呼吸が止まる。息苦しさを忘れてしまった。嬉しさが募る。キスひとつでこんなに嬉しくなるなんて、とってもずるい行為だわ。自由を奪われて分からないことに戸惑って、挙句に押し倒されているのに、キスするだけでこんなに嬉しい。なんで。

何秒経過したのか分からないけれど、私たちの唇は離れた。息を整える。3回くらい呼吸をしたら、またキスされた。今度は舌が入ってきた。びっくりして思わず声が出た。口は塞がれているのに声が出た。そうか、鼻で呼吸すればいいのね。私の声なんて意に介さず、彼は私の口内を蹂躙している。私の舌を舐めまわし、歯の裏、前歯、唇、あらゆる所を舐(ねぶ)られた。

満足したのか、やっと彼は口を離した。舌同士が唾液で繋がっているのが見えた。頭がボーっとする。思考がまとまらない。今の私の顔は、きっと見れたものじゃないと思う。口を開けたまま、彼を見つめることしかできない。その彼は、相変わらず優しい表情をしている。けど目がいつもと違っていた。ニヤっとした雰囲気の目つきになっている。

それからまた一呼吸を置いて、舌が入ってきた。また抗えずにいると、彼の手が私の乳房に触れた。また驚いてしまい、体がビクッと動いてしまった。そしてまた、彼も先ほどと同じく何も意に介さない。自分だけ声を出したり体が動いたり、なんだか恥ずかしい。呼吸も荒くなっている気がする。
下着が邪魔なのか、彼は私とベッドの間に手を入れてきた。と思ったらその手がすぐ出てきた。どうしたのだろうと考えていたら、シャツの裾から手が入り乳房へと到達した。その時、ホックが既に外されていることに気づいた。私が外す時より早い。服の上からにも関わらず、ベッドとの隙間からだというのに。そう思うと少し笑ってしまった。彼は口を離し、微笑みながらどうしたのと尋ねてきた。その時に、呼吸が荒いのは私だけじゃないと気づいた。彼の呼吸音も私と同じだった。
「ブラのホックがいつの間にか外れてて、思わず笑っちゃったの、ごめんなさい」

服を脱いでと彼が言ったので、従った。下着の感想は聞けそうにない。上半身を起こしシャツを脱いで、情けなく肩にかかったブラを外した。部屋が明るかったので、少し恥ずかしかった。彼が私の乳房を見た。一瞬だったけれど、確実に見ていた。見られるのは恥ずかしい。でも少し嬉しい。求められているのは嬉しい。
私の後頭部に手を回し、そっと支えながら優しくキスをされた。また舌が入ってくると思い口を開けたが、すぐに離れた。彼の口は私の首にあった。首を舐められている。ぞわぞわする。くすぐったい。でもなんだか、くすぐられている感覚とは違う。声が出てしまう。恥ずかしい私の声色が、部屋に響く。また押し倒された。彼の舌は首から鎖骨に到達していた。いつのまにか私の左乳房は彼の右手に包まれていた。彼は少し体勢を私の足元へずらし、乳輪の周りを舐め始めた。さっきまで感じていたぞわぞわ感は、いつのまにかゾクゾクするような感覚に変わっていた。乳首が腫れてる気がする。彼の吐息がわかるくらい敏感になっている。もう時間の感覚はないけれど、しばらくそのまま舐められ続けていた。その間、私の乳首はどんどん敏感になっている気がした。
脳髄にいきなり刺激が走った。同時に声が漏れた。彼が私の乳首を舐めている。舐められ、吸われ、たまに甘噛みされてる気がした。痛い。気持ちいい。また違う刺激があった。右手でも私の乳首は弄ばれていた。摘まれ、引っ張られている。刺激を受けるたびに声が漏れる。体がビクビクと跳ねる。唐突にそれが終わった。彼の顔が視界に戻ってきた。頭を優しく撫でられた。何も考えられない状態だったけれど、彼の顔を見ると安心した。キスをしてくれた。唇が触れるだけのキスを何度かしてくれた。
安らぎの中でキスをしていたら、彼の手が私のスカートの中にあることに気付いた。指先が内腿を辿り、ショーツに触れた。彼はまだキスをしてくれている。目を開けて彼を見るのが恥ずかしい。布越しに私の秘部に触れている。濡れていることに気づいた。今までこんなに濡れたことは記憶に無い。
クロッチ部分を横にずらされた。脚に力が入ってしまう。つい脚を閉じてしまったが、彼は私の頭を撫でた。ゆっくり脚を開くように彼の脚が誘導してくれた。そのまま彼の脚は私の脚の間に収まった。いくら閉じようとしても、もう閉じれない。

指が触れた。濡れている。恥ずかしい。彼はわざと音を立てている。なんでそんなことするの。いじわる。
陰核に触れられた。皮をめくられ、露出してしまった。もう声を抑えることも忘れてしまった。抑えることに意識を向けることすら許されていない。私はただ、彼のなされるがまま体を提供しているのだ。体を許すとは、きっとこういうことなんだ。
絶頂を迎えた。頭は回らない。思考能力が低下している。何も考えられない。時折、少しの痛みが走った。指が入っているのだろう。我慢できる。それよりも、彼は同時に陰核と乳首を刺激している。その刺激にかき消されている。
彼は私のショーツを脱がそうとしていた。かろうじて腰を浮かせることができた。スカートも同時に脱がされていた。彼は魔法でも使っているのだろうか。私を守る布はすべて無くなってしまった。彼もバスローブを脱いだ。そのうち口でしてほしいと言われたが、なんの事か分からなかった。朦朧とする頭で、うんとだけ答えた。

脚をさらに広げられ、彼がその間に入った。恥ずかしい体勢だということだけは分かった。顔を横に逸らした。見られたくない。
彼の腰が私の中心部分に近付くのが分かった。痛い。声にも出した。痛い。朦朧とした頭が急に冴えた。あまりに急すぎてパニックにもなっている。痛い。
「もう入ってるの?」と恐る恐る訊く。少し入ってると答えが返ってきた。少し。これで少し。ねぇ、お願い、少し待って。そう懇願した。私には行為を中断する自由もなく、お願いするしかない。せめてゆっくり。ゆっくりして。
彼はそのまま私を抱きしめて、頭を撫でて、キスをしてくれた。そしてすこし腰を突き出した。私が顔を歪めたタイミングでまた頭を撫でキスをした。そのルーティンを何度か繰り返した。あと何度繰り返すのだろうか。怖くなり、一気に最後までしていいよと言った。本当にいいの?と返ってきたが、先が見えないこの状況よりずっといい。無言で頷いた。そして本日最大の痛みが私を貫いた。涙が出てきた。動かないでと大きな声が出た気がする。彼は私を強く抱きしめた。私も彼の背中に手を回した。少し痛みに慣れたころ、彼の目を見た。感謝と申し訳なさが同居したような優しい目をしていた。破瓜の痛みより彼の目に引き込まれる。愛おしい。
「動いていいよ」
そう告げると、彼は本当に少しずつ動いた。痛みはあるが、これくらいなら耐えられそうだ。それより奥を突かれるたびに内臓を持ち上げられるような感覚が襲ってくる。息が勝手に漏れる。彼はたまに乳首を刺激してくる。その感覚は変わらず、私の体は勝手に跳ねる。


痛みに慣れてきた頃、彼は果てた。いくよ、と告げ、体を震わせて、果てた。

体の奥底まで侵入していた彼が抜けていくとき、勝手に声が漏れた。
久しぶりに脚を閉じた。そんな気がした。痛みがあり、うまく体を動かせない。彼は私の頭を撫で、ありがとうと言った。たまらなく愛おしく感じ、キスして欲しいとお願いをした。私は今日、自由を捨てた気がした。

熱帯ドリームセンターに行ったんだけどめちゃくちゃいいぞ

なぁなぁお前ら、海洋博公園といえば何を連想する?
まぁそうだよな、普通は美ら海が1番だよな。んで、次は?
だいたいオキちゃんショーとかマナティ館とかだと思うんだけど、今回はもう少しマニアックな施設に行ってきたぞ!

ここだ!

oki-park.jp

熱帯ドリームセンター!!

美ら海に行くときにマリオの塔みたいな螺旋状の建築物を見かけるだろ?
あれが!あれこそが!熱帯ドリームセンターなんだよ!!(といってもアレは展望台なんだけど)
著作権が面倒なのでマリオの塔の画像は貼らないよ

 

そんじゃ、ちらほら書いていくよー

美ら海水族館から徒歩で15分くらいかかるんだけど、道中にこんな池があるから遊びつつ向かおうね。

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んで美ら海チケットの半券を見せたら入館料が半額(380円)になるよ!

入り口の写真は撮ってないんだけど入館してエントランスを抜けたらこんな感じ

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奥に例のアレが見えるね!手前にはオーパーツみ溢れる水槽的なサムシングがあるよ!
この時点でなかなか見ない熱帯っぽい植物がわんさか生えてるね!沖縄に自生してない種もたくさんおるよ!

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そしてこのナウシカみが迸る(ほとばしる)水路ね。腐海の植物があってもおかしくない雰囲気してるよね!
この施設は建物自体がなんか古い感じでいい空気感が出てるよひたすら楽しいよ!

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f:id:bor-1124:20190507204158j:plain序盤はかなり蘭とその仲間が主役って感じ。沖縄での栽培が容易だからでしょうね。
普通に綺麗なのもあれば毒々しい雰囲気のまでバリエーションは豊富でした。まぁこんだけ蘭ばっか見てるとね、新一でもないと飽きちゃうよね。

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とか思ってたらなんか変なのが出てきたりした。気根っぽい。たのしい。

f:id:bor-1124:20190507215144j:plainあとこんなシダ植物とか。でけぇ。。。

みたいな感じで蘭の合間にこっそり違う植物が展示されてるような雰囲気。
あと直植えじゃなくて鉢に入ってたので時期によって展示物の入れ替えとかしてそう。花が咲く時期のやつとか。蘭だったら上手いこと開花時期をズラしてるのが見えないところにいっぱいあるのかも。

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こんな謎植物もいました。謎い。

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なかなか見れない西表島固有種の蘭がいたりしたよ。せっかくなので他の写真もホイ。

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んで温室を出てみるとまたもや謎が深すぎるやつがいたよ。

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実なのか花なのかすら分からん。いや、分かるけど。でもこんなの見たことない気がする。

 

そして次の温室へ。あ、中庭と温室に展示されてるから基本的には温室を巡るようなルートだよ。

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これはカトレヤ。匂いを嗅いでみたら昔よく蜜を吸ってたツツジみたいな雰囲気だった。よきまる。

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そしてこんな面白い習性をもつ植物もいた。ほほー。生存競争に虫を使うのは普通だけど、花粉を効率よく付着させる手法としては変わり種かもしれない。

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実物はこんなの。なかなかアバンギャルドな見た目になってる。

 

んでこのブログを見てるお前らに見て欲しいやつがコチラ

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真っ当に生きるんだぞ……???

 

んで果実が成る木の温室に突入したよ。
パラミツとかカカオとかあった。てか実がなってて写真映えするのがコレくらいだった。

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そして恐竜時代っぽさがある景色があったりした。

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最奥部の施設の中庭にはみんな大好きテキーーーラの材料があったよ。

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テキーラはよくサボテンの酒みたいに言われるけど、このリュウゼツランを材料にしてるんだよ。サボテンっていうよりアロエみたいなもんだよ。多肉植物って点では同じなんだけど、まぁだいぶ違うよ。

そんで中庭からあの塔がよく見える。

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めちゃくちゃ構図よくない?ねぇ、よくない?
よすぎて待ち受けにするくらいよくない?しちゃったよ?

んで、近付きすぎると写真が撮れないので、塔の外観はここまでで、中に入ってみるよ。

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こんな感じの螺旋階段。もう螺旋階段ってめっちゃ好きなんですよ。スカイツリーに螺旋階段があったらいいのに。

頂上からの景色はこんなん。

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いい感じだよ。みんなも登ろう。バカになろう。

ここの次の順路が個人的に一番好きなとこ。

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淡水のでっかい水槽ってなかなか見れないから貴重だと思うんだよね。アクアリウムやってた身としてはテンションが上がる。でもアロワナがおらん。おかしいな。

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と思ってたら外の池におったーーー!!!まさかの外飼い!しかもめっちゃ数がおった!!ありがたみがねぇ!ただアロワナを上から見れるのはド貴重だし運が良ければ跳ね上がる姿も見れるかもしれない!!池はそこそこ大きくて、どこから見てもアロワナを発見できたからマジでめっちゃ多い数がここで悠々と泳いでるんだと思う。すげぇ。

 

そんな感じで日が暮れたので帰りました。

みんなも行ってみよう、楽しいよ。

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万年筆について書くスペース「セーラー万年筆 プロギアΣレアロ 長刀研ぎ」

どうもお久しぶりです。

ミネイだよ。どうもどうも。

 

これから手持ちの万年筆1本につき1記事をやっていこうと考えているので、興味のある方は付き合っておくれ。

記事を書くのは気分次第ってとこあるし、次がいつになるかは全くもって不明だからよろしくね。

 

とりあえず2019年3月27日現在なんだけど、ノーカン万年筆(4桁円)を除外すると22本の万年筆を所持している。んでノーカンでも特筆すべき点があるものがちらほらあるので、おおよそ30本くらいはこれで記事を書けるって寸法だね。

しばらくネタ切れしないね、やったねミネちゃん!

 

さて本日はこちら

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ご存知セーラー万年筆のプロギアΣレアロです。

まず名称からいきましょう。

セーラー万年筆広島県に本社を置く日本3大万年筆企業のひとつですね。
他にPILOTとプラチナ万年筆が挙げられます。基本ですよ。

んで「プロギア」とは一体なんなのか。
正式名称「プロフェッショナルギア」というモデルです。略してプロギア。このプロギアの特徴は、上下端がまっすぐにカットされているってとこ。ベスト型っていう形状です。(もうひとつバランス型っていう形状もあるんだけど、それはまた今度ね)

さらに「Σ」とは一体なんなのか。
本来のプロギアには無い、ちょっと贅沢な趣向を凝らしたモデルに冠されるものです。例えばクリップ。ここにイカリのモチーフが刻印されていたり、天冠(クリップ側のてっぺん)が少し盛り上がっていたり。あとペン先の素材が、本来は18Kを使用しているのにΣだと21Kを使用しています。そんな感じでラグジュアリーなモデルだよ。

そしてそして「レアロ」とはなんなのか。はいここ。

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透明な部分がありますね。
これはつまり、万年筆の内部に直接インクを入れる構造ってわけです。

普通に出回ってる万年筆は、カートリッジやコンバータと呼ばれる外付けのインク入れを使ってるんだけど、これはそういった外付け器具はなくて、そのまま万年筆にインクを突っ込めるんだ。この構造のメリットとして、大容量ってのが挙げられる。普通のコンバータの3倍くらい入るのかな。インク切れの心配をしなくて済むってのは万年筆使いにとってはかなりのアドバンテージになるんだよ。デメリットは掃除が大変ってのと、壊れた時の修理代が高いってとこだね。まぁぶっちゃけ実用性だけを考えるとコンバータが最強なんだけどコレ(吸入式)はロマンなんだよね。万年筆自体がロマンの塊だしいいじゃない。ね。

以上で「セーラー万年筆 プロギアΣレアロ」の紹介が終わったんだけど、実はこの万年筆にはもう少し秘密があって……。

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はいドーン

これが万年筆のペン先のさらに先です。

この形状のペンポイント(紙と接する部分)を「長刀研ぎ」って言うんだ。
セーラー万年筆には変態職人(褒め言葉)がいて、その方たちが丹精込めて研いだ珠玉の形状なんだよ。さらに21Kの素材だからタッチが柔らか。それはもうイタリアViscontiのパラジウムニブと同じかそれ以上のドリームタッチが実現されるってわけだ。

で、なにが秘密かというとね、実はプロギアΣレアロには、このペン先は付いてないんだ。でもなんでコレが付いてるかというと、まぁ経緯は日本橋の悪魔に怒られるから置いといて、通常の「プロギア」にラインナップされていた長刀研ぎのペン先を引っこ抜いて交換したんだ。形状は同じだからね。

そうしてラグジュアリーなペン軸にゴージャスなペン先がくっついた、まさしくファビュラスな万年筆が完成したというわけさ。いやぁスバラシイ。ステキ!アイシテル!!

はい。

そんな訳で最初の記事では「プロギアΣレアロ 長刀研ぎ」をご紹介いたしました。

2017年のセルフバースデイプレゼントで買ったやつだよ。結局プロギアとΣを同時に買わされたので出費がしんどかったよ。

次回は何にしようかな。お楽しみに〜〜〜。

完全犯罪とは

額を穿つ音と共に、武田は脱力していった。

鉄板とワイヤー、強力バネによって自作されたボウガンから射出された棒状金具により、羽根井は武田を死に至らしめた。足立区のマンションの一室。今までのセクハラやパワハラに対する意趣は、狂気によって完全に返された。

 

死亡時刻から4時間遡る。武田の上司が声をかけた6人での懇親会の中で、羽根井は武田に2人で抜け出そうと誘った。羽根井は度々のハラスメントを通じて、この男は自分に気があることを知っていた。武田は上司に妻がカンカンだと言い、羽根井はペットの食事の時間だからと伝え、その場を抜け出した。道中のコンビニで酒を買い、曇天で蒸し暑い歩道を歩いた。20時。人通りはまだまだ多く、人混みに溶けながら羽根井の自宅へと向かった。

 

入室してすぐ、武田はジャケットをハンガーに掛け、ソファに座り缶ビールを開けた。羽根井は鞄の中の粉末を黒いパンツのポケットへ入れた。武田をシャワーへ促し、一緒にどうだと言う言葉を躱し、準備を始めた。缶ビールは中の液体の変化が分からない為、非常に好都合だった。ビールの中に先ほどの粉末を入れ、ビニール袋をすぐに取り出せるか確認した。

 

サイレースという睡眠導入剤がある。効果が強く、犯罪に使用されることもある。混入防止のため青く着色されているが、その警告は銀色の缶が隠した。シャワーを浴び終えた武田は醜い肢体を派手なボクサーパンツとバスタオルで隠し、残っているビールを全て飲み干した。それでは私もと、羽根井はシャワー室へ向かった。少しお手入れをして上がりますねと付け加え、水音と共に時間が過ぎるのを待った。40分ほど経過し、シャワー室を出ると、武田はベッドに倒れていた。

 

鉄板とパイプ、既に万力で縮められているバネを組み合わせ、即席のボウガンを作成した羽根井は、武田の頭にビニール袋を被せた。ビニール袋の首元をくくり、血が溢れないようにした。そのまま足を引きずりシャワー室まで運び、武田の額をボウガンで射抜いた。

 

ビニール袋に溜まった血を排水溝に捨て、足首と頚動脈を切った。羽根井は、すでに動かない武田へ心臓マッサージを施した。武田の死体からはみるみる内に生気が消え、シャワー室の床は血で埋め尽くされた。

 

浴槽のふちに脚を掛けさせ、重力で残りの血が抜けていくような体勢にし、羽根井はそのまま就寝した。

 

翌日、羽根井はインターネットで苛性ソーダと希硫酸、ステンレス製の大鍋を注文し、ホームセンターで電動ノコギリを買った。

血が抜けていくらか軽くなった武田の身体に電動ノコギリの刃を通す。脂や繊維、組織が刃の目につまり、切断を2回するたびに刃の交換・洗浄を行った。四肢関節は太いため、関節から少しズレた部分を切断した。その後、首を落とし、腹を割き内臓を取り出した。骨盤を分離し、背中へ縦にノコギリを当て、肋骨の付け根を切断する。背骨を取り、肋骨同士を繋ぐ皮膚を割き、人体の分解が完了した。

 

インターネットで注文した商品が届き、ステンレス製の大鍋に苛性ソーダを入れ煮詰めていく。50Lの苛性ソーダが5.5Lほどになった頃、武田の肉骨片が苛性ソーダの中に投入された。肉部分への化学反応が鈍くなると、羽根井は同じ作業を繰り返した。苛性ソーダを煮詰め、肉骨片を洗い、化学反応を起こし、1週間が経過した頃には骨片が残るのみになった。

 

ニッケル合金を含有したステンレス製の大鍋で、希硫酸を煮詰める。濃硫酸と呼ばれる程度の濃度に辿り着き、煮沸させたまま骨片を煮詰める。骨片に付着する中和物質を洗い流し、さらに煮詰め、骨片が消えていく。

 

残った溶液は産業廃棄物としていくつかの廃棄業者へ分けて処理を依頼した。怪しまれない程度の分量を受け渡した。

 

ガスの消費量から足がつかないよう、ガスボンベと持ち運び式ガスコンロで作業をした。

 

こうして、死体の隠蔽は完了した。武田のSuicaと服を浮浪者に渡し、東京駅から新宿まで使わせアリバイ工作も完了した。人混みの中で武田だと判別するのは困難だろう。

 

 

っていう完全犯罪はいかがですか

内閣総理大臣 特別慰労品 セーラー万年筆 蒔絵 桜流れ 紹介エントリ

5月最終日です。皆様いかがお過ごしでしょうか。

私は相変わらず寝てません。現実逃避に夢中です。徹夜で夢中になるって、それもうあ

る意味寝てるんじゃないかと思ってしまいますね。

 

さてこのたび珍しい万年筆をゲットいたしましたのでご紹介いたします。

 

内閣総理大臣 特別慰労品 セーラー万年筆 蒔絵 桜流れ」です。

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詳しいことはよく理解できなかったんですが、先の大戦で外地に置き去りになった方だとか、一定年数以上を軍属として過ごした方とかの中で一定の条件を満たした方に贈られたものだそうです。

万年筆の他に、旅行券や銀杯等を選べるシステムだったみたいですね。カタログギフトかよ。

 

私はこのたび、近所に住むおばあちゃんからこちらを頂きました。生前の遺品整理?みたいなことしてるみたいで。終活って言うんですかね。

なんにしても、こんな素敵な螺鈿蒔絵の軸を未使用で入手できたのは本当に運がいい。ありがたやー。

 

というわけでさっそく。

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開封しちゃいました。とりあえず手袋をしてます。恐れ多い。

金箔と螺鈿。いいですね。桜が川に流れている感じがとても出ています。眺めて酒を飲めそうなくらい綺麗です。

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眺める用の台座までしっかり準備してあります。ライトアップすると写真映えしますね。肉眼だとこの写真よりも美しいんですが、画面越しの方にお伝えできないのが残念でなりません。

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ペン先です。内閣総理大臣紋である五七桐の紋が彫られています。素材は21K。中字。セーラー万年筆の高級ラインですね。ニブサイズは大型。おそらくプロギアがベースかな?と思って比較。

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ああ、プロギアがベースですね。キャップリング、クリップが少し違ってますが、サイズは一致です。内部のコンバーターもKOPに使用されてる金メッキバージョンでした。

ネットで情報を漁っていると、なにやらプロギアKOPをベースにした桜流れもあるそうです。そいつはすげぇ……。

そんで確定的な情報は得られなかったけど、多分2000年代後半〜2010年代初頭の製造。

 

ところでこの画像を見てください。

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貝片の上と下に金箔が埋め込まれているのが分かると思います。

ってぇことはなにかい、金箔・螺鈿・金箔と、最低でも3層構造ってわけかい。

いやいや結論は早いぜ。画像じゃ分かりにくすぎて載せられなかったけどな、多分もっと多層だ。

なんていい仕事をしやがるんだこの蒔絵職人は!!

 

オークションで検索すると、このプロギアベースの桜流れはおおよそ5万程の落札相場です。もちろん中古使用済みですが。

5万そこそこでこのクオリティの万年筆もとい美術品が手に入ると思えば安いのではないでしょうか。。。

 

僕はたとえ美術品であっても、道具としての生まれたモノであるならば使うべきだと考えてます。

なのでさっそくインクを入れました。丸善日本橋エターナルブルーです。

ここはやはり国産インクを使いたいじゃないですか。そしてこの軸、蒔絵という特色、カラーリングに合うインクは、僕の手持ちではエターナルブルーだなと。製造先も同じセーラーですし、ジェントルインクの旧瓶に入ってるし。

 

ガシガシ使うようなものではないかもしれませんが、なるべく使っていこうと思います。

そんでたとえペンポイントが潰れても、修復しながら子へ孫へ伝えていきたいなと考えています。

ぼくが沖縄出身なので、戦争を伝えるという意味でも曰く付きな贈呈品で良かったと思います。争いはアカン。身は守るべきだが禍根を残すような防衛はあかん。自衛隊がんばれ。

 

以上。

Apple信者に捧げる最高にスタイリッシュな万年筆

2017年、アップルは最盛期を終えようとしていた。

マイクロソフトが気づいたのだ。PCユーザーは総じて、潜在的にクリエイターであると。

そしてなんやかんやあり、Winでもクリエイティブな運用が十二分に可能となった。

いや別に今までできなかったわけじゃないけど言葉の綾だよ。いちご100%では綾ちゃんじゃなくてつかさちゃんLOVEだったよ。
エルオーブイイーつ・か・さ!!!

 

さて、そんな中でもアップルに、Macにしがみついている皆々様。Winを使わない言い訳にさぞかし苦しんでいることでしょう。

ええ、わかります。わかりますとも。

かくいう僕もその1人でね。へへ。

 

さてお立ち会い。視線をください。

今回は言い訳に苦しんでいるMacユーザーを救うためのアイテムをご紹介いたします。無い目と無いセンスを開眼させてじっくり審美してくださいね。

 

まずはこちら。

 

 アルミ削り出しの万年筆。無印良品から発売されています。

アップルペンよりアップルペンらしいとは思いませんか?僕は思います。

全てをアナログレスにする必要なんてないじゃない。MacBookで調べて、アナログでアイデアまとめて、MacBookで清書すればいいじゃない。
あーいま僕いいこと言った!全てをアナログレスにする必要はない!ね!
3次元はアナログ領域なんだから!僕らが知覚できることは全てアナログなんだから!ね!!

ともあれスタバでわざわざ万年筆を使うってのもオツなもんでね、いい感じにドヤれるんですよ。まだデジタルで消耗してるの?とでも言いたげな表情をすると楽しいんですよ。ふふふ。

 

さて次。こちら。

 

 これもアルミでできた万年筆ですね。LOFTとか東急ハンズでも売ってるLamyのSafariは知ってる方も多いと思います。それくらい知ってろよハゲとも思います。

先ほどの無印万年筆はアルミ色1色だったんですが、こちらはすごい。

ラミー LAMY 万年筆 Lx Rau ロース゛コ゛ールト゛ EF 極細字 L76

ラミー LAMY 万年筆 Lx Au ルクス ゴールド F 細字 L75

ラミー  LAMY 万年筆 Lx Ru ルクス ルテニウム M 中字 L57

おわかり?おわかるでしょ??

お手元のアップル製品、ね、何色?シルバー?ピンクゴールド?グレー?ゴールド?

うん、すべて対応してるの。わかるでしょ?もう何が言いたいかわかるでしょ??

そういうことだ!

 

つまりな、Winには合わせられない万年筆を持っておけば、Macを使い続ける理由ができるんだ。

何の役にも立たないこのブログだけど、すこーしだけアップル信者の役に立てたんじゃないかな。え、そんなことない?

いやいや、むしろならなんでここまで読んでるんだって話になるからね。もうさ、ぼくが提案することなんてぼくの趣味に偏ったことしかないってわかってるでしょ?いい加減ちょっとその辺りは理解してくれないと困るよ?ね?

あと別にアフィとかやってないから万が一、いや、阿僧祇が一くらいかな、気になった人がいたら最寄りのLOFTに行くといいよ。ぼくは実店舗を推奨していくよ。便利すぎるとロクなことねぇから。

 

そんじゃ!

Viscntiはいいぞ。

愛と物作りの国イタリア。

レザーの産地としてもド有名。

靴や時計もいいですよね。

まとめると、愛に生きる紳士の国であります。

 

熱狂的なファンも多いイタリア万年筆。今回はそんなお話をしようと思います。

 

イタリア万年筆といえばアウロラやデルタといったメーカーが有名です。

それぞれ代名詞となるモデルもあるのです。

アウロラならイプシロンオプティマ。デルタならドルチェビータ。

他にも個性的なメーカーが盛りだくさん。スティピュラやモンテグラッパなどなど。

ほぼ全てのメーカー・モデルでイタリアらしい洗練されたデザインを楽しめます。ドイツが機能美であるならば、イタリアは造形美。どの分野でもそんな感じですね。万年筆も例に漏れません。

 

そんなイタリア万年筆、通称イタ万の中でも僕がオススメしているメーカーがこちら。

Viscnti。

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こちらのViscntiで有名なモデルとして「ホモサピエンス」や「ミケランジェロ」が挙げられますが僕は「ゴッホシリーズ」「ダリシリーズ」を推したい。

写真左がゴッホの星月夜、右がダリのブラウンです。

どちらもペン先は鉄なんです。が、しかし、本当に鉄ペンなの!?ってほどタッチが柔らかい。国産4桁円ペンやLamyのSafariみたいな広く見かける鉄ペンとは比較になりません。この違いはペン先の大きさやカーブ、ハート穴の形状等に拠ります。

ペン先自体が大きいとインク保持量が多くなりインクフローが良くなります。柔らかく感じます。

ペン先のカーブが緩いほどタッチが柔らかくなります。カーブがきついほど硬い感触です。

ハート穴が横に広いと柔らかくなります。小さかったり縦長だと固く感じますね。

安い万年筆だと、そもそも万年筆に慣れているユーザーを想定していないので、高い筆圧にも(ある程度)耐えさせるために硬いタッチになってますね。

 

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ゴッホのペン先です。いゃん、素敵。

イタリアなので、イタリアらしさがでてます。刻印のエッジ処理とか粗いですね。ここを愛せるかどうかがイタ万狂いになれるかどうなの分岐点です。

また、日本語を書くことには向いていません。ペンを立たせて書くことを想定してます。日本語を書く場合はペンを寝かせて書くことが多いのです。

この点は各地で開かれているペンクリニックで「寝かせて書けるようにしてください」って依頼してください。基本無料でやってくれます。よしなに。

 

さて、イタ万はなにより軸が素敵です。こちらを。

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こちらはダリです。

クリップに「溶ける時計」があります。濡れる。さらに軸のグラデーションが……。さらに軸は半透明で、少し奥の模様も見えています。いくつかの色を混ぜ爆発させて作っているという噂を聞いたことがあります。狙ったところで同じ模様は作れないという面白い感じです。

 

Viscntiはいいぞ。。。